著 者:東野圭吾
出版社:文藝春秋
出版日:2008年8月10日第1刷 2008年9月15日第5刷
評 価:☆☆☆☆(説明)
オススメしてくださる方は多かったものの、今まで読む機会がなかった東野圭吾。テレビドラマに映画にと、次々と原作が映像化されていて、当代きっての売れっ子作家、という印象。中でも評判の高い(第6回本格ミステリ大賞/第134回直木賞/2006年度版「このミステリーがすごい!」の第1位など)本書を、文庫版で読んだ。
これは、確かに面白かった。物語は、隣家で起きた殺人事件に、高校教師の石神が絡むところから始まる。彼は、天才的な数学者で、並はずれたその頭脳を使って事件の偽装を図る。そして、テレビや映画で福山雅治が演じた天才物理学者の湯川が、その事件の真相に迫る。「天才 対 天才」の対決、というわけだ。
殺人事件の真相は最初から明らかになっているので、「犯人探し」のミステリーではない。石神が行った偽装工作という謎を湯川が解き明かしていく、「謎解き」のミステリーだ。もちろん、読者も(私も?)その謎解きに挑むことになる。
そのために途中で、何度も何度もページを戻って読み返した。ちょっと気になる展開があると、「この話は前のあの部分と関係が…」なんて具合だったので、なかなか読み進まない。もっと純粋に物語を楽しむ読み方もあるだろうに、私は凡人の分際で天才に挑んでいたわけで、思い返せば恥ずかしい。
こうした分をわきまえない読み方のおかげで、途中で偽装工作のあらましには考えが及んだ、と思った。しかし、その考えは的外れではないものの、著者はさらに二重三重のトリックを用意していて、結果的には私の完敗(勝手に挑んでいただけだけど)。一本負けで負けて爽快、と言う感じ。私の最初の東野圭吾体験は、実りあるものになった。
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こんばんは。
また、お邪魔させていただきます。
私は東野圭吾が大好きで小説は多分全部読んでいると
思います^^;
この「容疑者Xの献身」ももちろんですが、
東野さんは多彩でいっぱい楽しめる作品があります。
私のオススメは「白夜行」「放課後」「魔球」「手紙」
「悪意」「殺人の門」あたりでしょうか?
最新作の「聖女の救済」もなかなかでした。
また、よろしければ読んでみて下さい。
チャウ子さん、コメントありがとうございます。
小説は多分全部読んでるんですか。スゴイ!あんなに沢山あるのに。
おススメいただいてありがとうございます。沢山あるのでどうしようか
と思っていたところです。前に他の方におススメいただいたのですが
リストをどっかにやってしまっていて…
とりあえず最新作をと思って、図書館で検索してみると..
案の定長大な待ち行列です。そう言えば「流星の絆」も
予約しているんだった。忘れてしまうほど前に。
容疑者Xの献身 / 東野圭吾
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ミステリーなんだけど、ベースは恋愛もの。容疑者の献身って?何で?って思ったんだけど、ストーリはその名の通り、献身そのもの、純愛ストーリーでした。……
YO-SHIさん こんばんは。
東野圭吾、読み始めると次から次へといっちゃいますよ~。
でも、図書館で借りると予約待ちがすごいんですよね。書架は全て貸し出し中だったりするし…。本屋では平積みなんですけどね。
私は「白夜行」を読んだ時に、東野圭吾って天才!って思いました。
「赤い指」では読み間違えた~、ぐは~!!ってなったほど完敗しました。
「時生」では号泣。
お時間がある時にでも、読んでみて下さいね♪
たかこさん、コメントありがとうございます。
そして、オススメを紹介していただいてありがとうございます。
いろいろな人にオススメいただいて、感じることがあるのですが、
東野圭吾さんの場合、何冊も薦められることが多いようですね。
それだけ、いい本を書かれているということでしょうね。
「白夜行」あたりから行こうかな。
東野圭吾さんは「片想い」を読みました。
あぁ、まだブログには書いてません・・そのうちアップします。
この方の本は本当に深い、そして考えさせられます。
容疑者Xの献身 (文春文庫)
書評リンク – 容疑者Xの献身 (文春文庫)
ぷぅちゃん☆さん、コメントありがとうございます。
「片思い」というのは、初めて聞いたように思います。
良かったですか?ブログへのアップ待っていますね。
私も遊びにこさせてもらいました。
とても読みやすいブログですね!
東野圭吾は40冊弱読みましたが、
この作品は間違いなく3本の指に入る傑作だと思ってます。
先に刊行されたガリレオの短編集「探偵ガリレオ」「予知夢」よりも、
湯川が人間らしく描かれているのが印象的でした。
最新刊「ガリレオの苦悩」(短編)「聖女の救済」(長編)もぜひおためしください!
まどかさん、コメントありがとうございます。
東野圭吾さんを40冊ですか、それはスゴイ。
そして3本の指に入る作品を最初に読んだ私は幸せ者ですね。
おすすめの2作品も近々に読みたいと思います。
ただ、図書館で長~い間待ち行列に並んでいた
「流星の絆」がやっと回ってきたので、それを先に読みます。
コメントありがとうございました^^
私は謎解きははなから諦めてました(笑)
ひたすら物語として読んでましたね(^^;
今回の湯川先生はなかなか人間的で
今までで一番好きかもしれません。
私が東野さんの作品で一番好きなのは「宿命」でしょうか。
小春さん、コメントありがとうございました。
今回の湯川先生は人間的なんですね。
やはり、唯一人お互いを認め合った友の登場による
のでしょうね。
「宿命」も読みたい本リストに入れときますね。
容疑者Xの献身/東野圭吾
ついに原作を読み終えました~^^ 映画は実に原作に忠実につくられたものだったと思います。 あえて違いを指摘するなら、石神が堤さんのような色男ではないことですかね。 後は細かいところで、花岡は弁当屋の従業員だったこと、映画で出ていた柴崎さんの役は原作……
容疑者Xの献身
少し前にテレビで話題になった東野圭吾による「ガリレオ」シリーズ。「探偵ガリレオ」、「予知夢」に続く第3段が、この「容疑者Xの献身」(文芸春秋社)である。第134回直木賞受賞作だ。このシリーズは、もともと物理トリックとか理系トリックといったものを売りにしていた……