編 者:Eコマース戦略研究所
出版社:日本経済新聞出版社
出版日:2008年12月12日 1版1刷
評 価:☆☆☆(説明)
本書は楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞した3つのお店「桃源郷」「アンジェ」「北国からの贈り物」のそれぞれの経営者が、ネットショップで成功する条件を伝授するものだ。「集客方法」「キャッチコピー」「ページデザイン」など、11の項目に分けられている。タイトルは「Eコマース~」となっているが、ネットショップ、つまり「Eコマース」のうち「B to C」の分野がテーマだ。
本書によると、ネットショップ専門会社として利益が出ている企業は1%未満なのだそうだ。そして本書は残りの99%の「利益が出ないネットショップ」の経営者らのために書かれているわけだ。
私は「経験は最大の教師」だと思う。その観点で言えば、著者の3人は、利益が出るのは1%という世界で、現在のところ成功を収めているのだから、その言葉には有益な得難い情報が含まれているに違いない。ネットショップで利益を出したいと願う方々は、本書から何かヒントを見つけることができるだろう。
ただ、残念なこともある。著者の方々にはもっと自分の経験を話して欲しかった。「経験は最大の教師」だと思う私は、生の経験の中にこそ重大なヒントがあると思うのだ。それなのに、書かれていることにはネットショップ一般のことや、「例えば○○を売る店なら」という架空の話が多い。
経験から得たノウハウには、個々の事例特有のデコボコやキザキザしたものがあるはずだ。それを一般化する過程で、そうした大事なことが抜け落ちてしまう恐れは高い。カドの取れた丸っこい話は、飲み込みやすいかもしれないが、引っ掛かりがなくなってしまう。
まぁ、機密の問題や広く受け入れられるようにという配慮があるのだろう。それでも、「こうしたらダメだったけど、こう変えたらうまく行った」という実際にあった話の方が、ためになるように思うがどうだろうか?その点で言えば、「北国から~」のチーズケーキの販売の話が終わり近くになってあるのだが、これはとても参考になった。
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ネットに惑わされている僕らにとって、この本は読みたいと思います。
カバチャさん、コメントありがとうございました。
興味をもっていただいたようで、うれしいです。
カバチャさんのブログも拝見しました。
小説と現実(ガバチャのひとり言)のシンクロが
とてもユニークな取り組みですね。
今後ともよろしくお願いします。