著 者:米満和彦
出版社:同文館出版
出版日:2009年3月13日初版発行
評 価:☆☆☆(説明)
著者の米満和彦さんから献本いただきました。感謝。
タイトルの「ゼロ円販促」というのは、0円もしくは限りなく0円に近い費用でできる、集客や増客などの販売促進のこと。著者が大手の印刷会社での広告の仕事を辞めて独立した後に、小さなお店の経営者の手伝いをする中で見つけた事例やノウハウだ。
私も、自分の会社でこそないが小さな施設の責任者なので、日々集客には頭を悩ませている。宣伝広告費などないに等しいからお金はかけられない。たまに思いついたように広告を出してみても、広告費分の効果があったとは考えられない結果に終わる。そうした経験上得た結論は「広告はある程度以上の規模でないと、効果は限りなくゼロに近い」だ。数万円で新聞に小さな広告を出しても人の目に留まらない。人の目に留まらなければ効果はゼロだからだ。
だから「安い費用で広告なんかやってもムダ」というのが私の本心。そこに本書は「ゼロ円で販促」というのだから、反発と興味が半ばする気持ちで読んだ。読んで得心した。「小さな店は、大手の真似をしてはならない」。著者が「大切なお話」と切り出したものだ。「新聞に広告」というのはまさに大手の手法だろう。これでうまくいくはずがない。私の「広告なんかやってもムダ」ははやり正しかったとも言える。
しかし「販促」は「広告」だけではない、ゼロ円でも効果がある販促は存在する。例えば、本書冒頭に紹介されている居酒屋の「ご意見ノート」はすぐに活用可能だし、「ゼロ円販促」の本質を表す良い事例だ。著者が「ゼロ円販促」を探し始めるきっかけになったそうだが、この事例に出会ったことは著者の運だろう。その運を見事につかんだのは著者の力量だ。
本書は、意表を突くアイデアから、細かい工夫まで、数々の販促策が収録されているので、集客に悩んでいるお店のオーナーや担当の方まで、一読をおススメする。また、著者が運営するホームページにはさらにたくさんの事例が紹介されているそうなので、そちらもご覧いただいた方が良いと思う。
タイトルになっている「5つの法則」は「法則」と言うには普遍性が弱く、「5つの分類」と言った方が適切かと思う。しかし、著者の思いは「事例をそのまま真似るのではなく、自分で考えて欲しい」ということで、「法則」はその考え方の枠組みとして提示している。その用には十分に役立つ「法則」だ。「毎日1時間「考える時間」を確保しよう!」という章もある。「考えろ」が、本書から受け取った一番のメッセージかもしれない。
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「0円販促」を成功させる5つの法則
商売が成功するには「販促活動」がかかせないだろう。しかし、一般的には、「販促」を行うためにはそのための予算が必要である。資金の豊富な大企業ならともかく、小さなお店などでは、なかなかそのための費用が捻出できないといった悩みがあるのではないかと思う。しかし…….