潰れない生き方

書影

著 者:高橋克徳
出版社:KKベストセラーズ
出版日:2009年9月20日 初版第1刷発行
評 価:☆☆☆(説明)

KKベストセラーズ様より献本いただきました。感謝。

 ベストセラー「不機嫌な職場 」の共著者による、自分を潰してしまわない生き方の指南書。「不機嫌な職場」は1年前の情報で25万部を突破とあるから、今は30万部になろうとしているのかもしれない。もちろん書名は知っているけれど、残念ながらまだ読んでいない。

 本書のメッセージの主な宛先は、職場で「潰れてしまいそうになっている」人たち、「追い込まれている、追い込まれそうだ」と感じている人たち、「不機嫌な職場」の中で「自分から良い感情を配る」と書かれているそうだが、自分自身にそんな感情がないと思っている人たちだ。
 そういった人たちに対して、本書の一番のメッセージは「あきらめないこと」。そして、小さなことでも喜んだり自分を褒めたりすることから始めよう、ということ。「今日も朝起きられた」でもいいのだ。そして少しずつ前に進むためのステップも書かれている。

 読み進めていて「これは微妙なバランスの上に立つ本だなぁ」と思った。幸いにして、私は身動きできないほどにまで追い込まれたことはない(もちろん会社員としてイロイロありましたが)が、「潰れてしまいそう」な人は非常にデリケートな心理にあることは想像できる。励ましの言葉が傷つけてしまうことだってあり得る。
 そして、本書が発する前向きなメッセージに、重荷を感じる人がいるのではないかと心配になったのだ。本書で救われる人もいれば、追い詰められる人もいるかもしれない。まさに「微妙なバランス」なのだ。
 このことは、著者も充分に意識されているようで、何か所かに書かれた「もうダメだという時には、精神的・物理的に距離を置く、つまり「逃げる」ことです」という、緊急避難路が用意されている。

 さらにこの心配は、本書を最後まで読めばかなり解消される。心の問題はメッセージをの送り手と受け手の間の信頼が大事だ。本書に対する著者の姿勢が書かれた「あとがき」を読めば、本書には著者の心からのメッセージが込められていることがわかり、信頼感も生まれるに違いない。本書の途中で心が折れてしまうようなことがあってはいけない。何よりも先に「あとがき」をまず読んでほしい。

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5つのコメントが “潰れない生き方”にありました

  1. no name

    私も読書感想ブログを書いています。
    このブログのように、分かりやすくて内容の濃いものを目指したいと思いました。文章の作り方もぱくらせてもらいます。

  2. YO-SHI

    お名前がありませんでしたが、LAKE_WINDさんでしょうか?
    コメントありがとうございました。

    ブログを拝見しました。自己啓発本や仕事術・勉強法を中心に
    ビジネス書を精力的に読んでおられますね。
    中流サラリーマンらしい、バランス感覚の優れた書評が好感度
    大です。
     

  3. pro-blog

    はじめまして。

    ブログにコメントをいただきまして、ありがとうございました。

    一つ一つがとても中身の濃い記事で、
    本への思いやりが伝わってくるブログですね。

    参考にさせていただきたいと思います。

    今後もよろしくお願いいたします。

  4. YO-SHI

    pro-blogさん、コメントありがとうございます。

    pro-blogさんは、著者の高橋さんとお知り合いで
    その人柄もご存じだそうですね。
    お二人のご活躍をお祈りいたします。

    こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。
     

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