著 者:有川浩
出版社:新潮社
出版日:2010年1月20日 発行
評 価:☆☆☆☆(説明)
様々なところの紹介文に「理系男子」とあるが、より正確には「工学男子」の熱血青春物語だ。成南電気工科大学の部活「機械制御研究部」略して「キケン」の1回生と2回生の部員が巻き起こす、ぶっ飛んだ危険な騒動の数々が、キラキラした結晶のような輝きを持って語られる。
主な登場人物は、2回生で部長の上野直也、副部長の大神宏明、1回生の元山高彦と池谷悟、その他の「キケン」部員の面々。そして最も危険なのが部長の上野。彼は「火薬」という漢字が書けない頃から火薬で遊んでいた強者だ。ついた渾名が「成南のユナ・ボマー」
彼らの、新入生勧誘や学園祭やロボット相撲大会という学園生活を通しての、ハチャメチャだけれども全力投球のエピソードが本当に楽しい。工学男子はモノが造れるのがうらやましい。学園祭のレベルを遥かに超えるラーメン屋の屋台でも、出前用の岡持ち付きの自転車でも自分たちで作ってしまう。そして爆弾でも鉄砲でも..造ろうと思えば..
本書は元山が自分の妻に思い出を話す昔語りの形式になっている。最初は、どうして昔語り?と思ったのだけれど、読み終わった今となっては、これには著者の計算があったと思っている。思い出として語ることでキラキラとして見えてくるし、「"元"男の子」であるはずの世の大人の男性は、自分が「男の子」であった頃を思い出さずにはいられないからだ。
「部室」という言葉を見れば、私は高校の部活(軟式テニス部でした)の雑然とした汗臭い部屋が目に浮かぶ。工学男子ではないけれど、私は今に至るまで工作が好きだし、火も好きだ(ちょっと危ない表現だけれど)。さらに著者は、そんな「"元"男の子」の気持ちを激しく揺さぶる仕掛けを最後に用意していた。私もこれに完全にやられてしまった。
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yo-shiさんこんばんは。
学園祭なんて「楽しそうだなぁ~」と、過酷で楽しげな男子達を羨望の眼差しで読んでた女子です(笑)
やはり最後はやられますよね?
目頭熱くなりましたもん。
キケン / 有川浩
キケン新潮社 2010-01-21売り上げランキング : 58おすすめ平均 一切手抜きなし!! 本気で遊ぶということ全力で突っ走りギリギリでかわす読むしかないっしょAmazonで詳しく見る by G-Tools男子というイキモノ達の、胸がキュンとして鼻がツンとする伝説的黄金…….
すももさん、コメントありがとうございます。
女子から見るとうらやましいですか、やっぱり。
あんなアホでムチャなことができるのは、男子ならでは
ですからねぇ。
この本は最後の302教室のためにあるようなもんですね。
すももさんもやられちゃいましたか。
有川さんらしいキャラがたってノリがよくて楽しい小説でしたね^^
なぜに各話の終わりにお店の子がっと思いましたがこれは僕も見事やられました。
小説新潮2月号に上野と大神がPC研と部室を賭けてのサバイバルゲームする番外編が載ってますがこちらも面白かったですよ^^
私も最初は、白衣着た理系男子に恋する話しかと思ってました・・(^^;
全力投球でとことんまでやっちゃう彼ら、最高ですよね!!
「火薬」の上野くん・・いっちゃってますねぇ~。ここまでの造詣も有川さんならでは!!
私は残念ながら?!302教室のアレを「なんだこれ?」って本読む前に隅々まで眺めてしまったんですよ(^^;
最後はほろりとさせてもらって、私も卒業以来行ってない母校に足を運んでみたくなりました。
banchiさん、コメントありがとうございます。
耳寄りな情報ありがとうございました。小説新潮2月号を手に入れて
読みました。
番外編はもちろん面白かったですが、その前の座談会も面白かったです。
登場人物には実在のモデルがいたってことが驚きです。
善良な市民として暮らしておられるんでしょうか。
—-
るるる☆さん、コメントありがとうございます。
あれを先に見てしまったとは不覚でしたねぇ。小説新潮の座談会によると
あのアイデアが最初にあって、そこから膨らませたそうですよ。
卒業後、何度か転居して仕事も変わっているので、同窓会の連絡も届かず、
母校とはすっかり縁遠くなっていますが、機会があれば訪ねてみたいですね。
こんにちは。
わたしも最後のやつにやられてしまいました。
あれはきますね。
あの頃の思い出にすっかりひたりました。
たいさん、コメントありがとうございます。
思い出すとひたってしまう思い出が、それぞれにあるものですね。
学生時代の思い出で言えば、つらいこともあったはずなのに、
そういうことは忘れてしまっているようで、思い出すのは楽しかったこと
面白かったことばかりです。
キケン / 有川浩
あー!純粋に楽しかった!楽しかった!楽しかった!本を閉じるのがもったいないと思えた1冊。涙が出るような感動とは程遠いけど、全力で楽しかった!(こればっかり)
成南電気工科大学機械制御研究部、略称「機研」。まぁ、大学サークルの話なんだけどバカっぽい、い…….
YO-SHIさん こんにちは。
もう、全力で楽しめました!
この昔語りっていう形式が良かったですね。文系女子だった私からすると、理系男子は不可解だったし、今はおっさんなのに子どもっぽい(笑)部分が残ってる友人なんかの気持ちがわかったような気がしました。
あほで無茶だけど真面目にできるのが、大学生ならではですね。
たかこさん、コメントありがとうございます。
楽しかったでしょう!植え込みに突っ込んで寝てしまうような
全力勝負は、見ていても気持ちがいいですね。
たかこさんは大学にお勤めでしたよね。大学生がこんなに元気なら
(もちろん合法の範囲内で)日本の未来も明るいですね。
私は専攻は文系ですが、工作少年でした(工作員じゃないですよ(笑))。
だから何でも作れてしまう彼らをちょっと尊敬&羨ましかったです。
部の仲間たちと
小説「キケン」を読みました。
著者は 有川 浩
大学の部活内 物語
成南電気工科大学機械制御研究部 略して「キケン」
恋愛の騒動だったり、学園祭だったり
ロボット大会だったり・・・
まさに、大学の部活ならではの
男たちの青春劇
有川らしい 誰でも楽しめる
作品……