著 者:日経ヴェリタス編集部
出版社:集英社
出版日:2014年12月10日 第1刷発行
評 価:☆☆(説明)
本書は「日経ヴェリタス」という、日本経済新聞社の週刊投資金融情報紙の連載に加筆・修正したもの。登場するのは50歳の会社員3人。それぞれが10年後の定年と、それ以降の老後を考える、悲喜こもごもを綴る。(なんと3人は1963年生まれで私と同じ歳!)
まず気が滅入る話をする。平均寿命から逆算すると、男性は定年後23年、女性は28年生きる。その間の生活費はざっと9000万円。65歳から支給される年金は、会社員+専業主婦のモデルで、約5500万円。(あまり現実味がないけど)仮に退職金が1000万円もらえるとしても、約3500万円足りない。絶望。
まぁ絶望してしまってはいけないので、本書は、定年までと定年後に、如何にして資産を形成するかを、物語仕立てで説明する。金融商品の紹介が、特に前半には、たくさんでてくる。まぁつまり「投資のススメ」みたいな本だ。
当然なのだけれど、「日経ヴェリタス」の読者層を対象に想定している。登場する3人も上場企業の社員で、2人は役員の席を覗う部長。まぁちょっと我が身と引き比べて、違いが大きすぎて、正直言って鼻白む想いもした。
ただ、前半の金融商品の説明は読み飛ばして、後半に展開される「相続」に関する顛末と読むのはいいかもしれない。取りあえず危機感は共有しておいた方が良さそうなので。
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