著 者:ポールスチュワート 訳:唐沢則幸
出版社:ポプラ社
出版日:2002年3月第1刷
評 価:☆☆☆☆(説明)
1巻、2巻、3巻と巻を追うごとに、話のテンポも良くなり面白みも増してきた。残酷なシーンもなくはないが、2巻ほどたくさんは死なないから読みやすい。
これを言っては元も子もないのだけれど、都合が良すぎるところが少しある。誰一人行ったことのない(神話だと思われていた)「大河の源」に、徒歩で到達してしまって良いのか?飛空船を操れる人々なのだから、歩いていけるところなら、誰か1人ぐらい行った人がいてもおかしくないだろう。また、帰りはそこからロケットのようにあっという間に帰ってきても良いのか?そんな気持ちが読後にふとしたけれど、話の持って行き方がうまいのだろう、読んでいるときはそんなに気にならなかった。
前号の最後で、父である「空のオオカミ」の危機を知ったトウィッグは、新しい乗組員と共に、大渦巻きの中へ救出に向かう。そこで、崖の国全体の危機を知らされるが、大爆発を起こして乗組員全員がバラバラに吹き飛ばされてしまう。トウィッグは、乗組員を捜し出すことと、崖の国の危機を救う2つの使命を負って、新しい冒険へ出る、というのが今回のあらすじ。
トウィッグの話は、これにて完結。しかし、崖の国物語は、主人公を変えて続く。闇博士がなんともあわれだ。
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