マイクロ・ライブラリー

編  者:まちライブラリー マイクロ・ライブラリーサミット実行委員会2014
出版社:学芸出版社
出版日:2015年5月1日 第1版第1刷発行
評 価:☆☆☆(説明)

  最初に、マイクロ・ライブラリーとは何か?から。日本語に訳せば「(すごく)小さな図書館」。個人(や小さなグループ)が運営する図書館のこと。私には具体的な心当たりが全くないのだけれど、本書の著者の一人である礒井純充さんによる「マイクロ・ライブラリー図鑑」には514のスポットが紹介されている。そして、礒井さんらによって、数年前から興味深い動きが起きているらしい。

 興味深い動きの一つが「マイクロ・ライブラリーサミット」。「小さな図書館」の応援と横の連携を目的として、2013年に始まって、2014年、2015年と3回開催されている。本書は2014年の「マイクロ・ライブラリーサミット」の講演録に、インタビュー記事を加えてまとめたもの。

 事例報告を中心としたサミットだったらしく、本書も多くを事例紹介に割いている。海外から「リトル・フリー・ライブラリー」という巣箱型の図書館を、国内からは13事例を紹介している。マイクロ・ライブラリーとひとくくりにはできないぐらい、様々な形態があることが分かる。

 病院の透析センターに併設されたところ、街のお店がそれぞれ本棚とお気に入りの本を置いているところ、元体育教師が在職中に集めた本や資料を公開しているところ、亡くなった奥さんが遺した2000冊の本を貸し出しているところ、子どもや若者が大人から干渉されない場所として開設したところ....。

 後述するけれど、私には個人的な想いがあって、本書からはとてもたくさんの刺激をもらった。欲を言えば「マイクロ・ライブラリーとは何か?」ということを、最初に書いておいて欲しかった。聴衆には共通理解がある講演録という性格上、仕方ない面はあるが、何の説明もなく話が進むので、テーマの輪郭がつかめなくて不安だった。

 巻末には300余りのマイクロ・ライブラリーの一覧が付いている。

 この後は書評ではなく、この本に関する私の想いを書いています。お付き合いいただける方はどうぞ

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 私の個人的な想いについて。

 プロフィールにも書いていますが、このブログを始めたのは、読んでいる本の感想を載せようと思い立ったからです。さらにその理由は、本を通じてたくさんの方と交流が生まれるといいな、と思ったからです。

 ブログを始めてすぐに「交流」も実現しました。他のブロガーさんや本好きの方からコメントをいただいて、返事をして、新しいを本を紹介したりされたり...。残念ですが今はそういったことがありません。

 SNSではゆるゆると長く交流が続いていて、なかなか居心地がいいのです。しかしSNSの性質上、新しい交流を広げるのは難しい面があります。この他にもいくつか「やってみた」ことがあるのですが、思ったように展開しません。

 何かよい手立てはないものかという想いが、いつも心の片隅にありました。これが私の「個人的な想い」です。そんな状態でこの本に出会ったわけです。これは何かできるんじゃないか?と自問中です。

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