著 者:有川浩
出版社:幻冬舎
出版日:2008年1月25日初版
評 価:☆☆☆☆(説明)
私が、図書館戦争シリーズですっかりはまってしまった有川浩のラブストーリー。何組かのカップルの甘~~い物語が、阪急今津線を舞台に展開する。
実は私は、この舞台のすぐ近くの出身、表紙のあずき色(著者は「えんじ色」と言っているが、私は昔から「あずき色」だと思っていた)の電車には数えきれないほど乗りました。
ただ、今津線というのホントに短い支線で、特に用がなければ近くに住んでいても乗らない。私は10回ぐらいしか乗ったことがないので、さすがに駅や沿線の風景は思い出せない。有名私立大学や高校が多い、その場所の雰囲気は分かるだけに、それがちょっとくやしい。
まず、話の運びがウマい。宝塚駅から西宮北口駅までの約15分、8駅の電車の進行に合わせて、往復で16個の小さな物語が展開する。同じ電車に乗り合わせた人々の話だから、それぞれの物語の主人公たちが、車内ですれ違ったり、ほんの少し言葉を交わしたりする。そして、そのほんの少し交わす言葉、いや、ただ横にいて聞いた会話が、人を勇気付けたり、救ったりもするのだ。
そして、やっぱり甘い。冒頭から若い恋の予感たっぷりの滑り出しだし、その出会いのきっかけは市立図書館!なんとも初々しい舞台設定ではないですか。でも、いかに初々しくても、この2人はどちらも勤め人で、おそらく20代半ばぐらい。中高生の淡い恋ではないので、着実に愛に育っていく。
でも、甘いだけでなくカッコいい大人の女性も何人か登場する。1人は孫を連れたおばあさん、1人は結婚式に白いドレスで乗り込んだ女性。その一言一言がカッコいい。あの場面で「素敵なブランドが台無しね」って言えるあの人は素晴らしい。
最後に一言。図書館戦争はうちの小学生の娘にも読ませましたし、娘も面白く読んだようですが、本書はちょっとキツい。大人限定の話もあるので...
にほんブログ村「有川浩」ブログコミュニティへ
(有川浩さんについてのブログ記事が集まっています。)
人気ブログランキング「本・読書」ページへ
にほんブログ村「書評・レビュー」ページへ
(たくさんの感想や書評のブログ記事が集まっています。)
今津線仁川駅と甲楽園駅の間にある大学に通っていました。
宝塚も西宮北口も私にとっては思い出の地です。
西宮北口で何度飲み明かしたことか・・・。
早速購入して読ませていただきますね^^
のんきんぐさん、コメントありがとうございます。
沿線の風景が思い浮かぶ方には感慨ひとしおだと思います。
(仁川と甲東園の間ということは、某有名私大ですか?)
こんばんは。
コメントありがとうございました。
いいドラマがたくさんあって、とても楽しませてもらえました。
図書館シリーズで挫折している私です。
再度チャレンジします♪
阪急電車 有川浩
阪急電車を舞台に、区間ごとに電車内で織り成される人間模様を鮮やかに綴った連作短編集。
電車内での会話をキッカケにつきあうようになった若い男女あり、乗車客からの助言で別れてしまう恋人達あり、そうかと思えば、馴染まないおばさん集団から脱出を図った主婦あり・……
ゆうさん、コメントありがとうございました。
戦闘集団の中での体育会系男女のアマ~イ恋!
図書館シリーズもいいですよ。ぜひ再チャレンジを。
YO-SHIさん、こんばんわ。
この沿線の近くのご出身なのですね。
雰囲気を想像するだけなんで、うらやましいです。
片道15分の今津線、これを読んだら乗ってみたくなっちゃいました。
乗れば何かあるってわけではないっていうのはわかってるんですけど・・。
これおもしろいですけど、小学生にはちょっと早いですよね。
それに私がニヤニヤして読んでるのがこういう本だというのも、
子どもに知られるのはちょっと恥ずかしかったりします^^;
すみません。↑名前を入れ忘れました
「阪急電車」有川浩
阪急電車
片道わずか15分の阪急今津線を舞台にした連作短編集です。まず宝塚駅を出発して西宮北口方面へ向かう電車内に乗り合わせた人たちの物語です。各駅から乗り降りする彼らはすれ違うだけだったり、小さな偶然からの出会いがあったり・・・。折り返しはその数ヶ月…….
こんばんは。先日はコメントとTBを頂き、ありがとうごさいました。
早速訪問させていただきました。
「阪急電車」面白かったですよね。
路線の駅ごとに一話ずつ、部分的に話を繋いで、折り返しまであって、そして纏める(^_-)
お気に入りの一冊になりそうです。
juneさんへ
コメントありがとうございます。
うちの小学生の目が届くところに置いておくと、読んでしまうので、どうしたものかと思っています。
きたあかりさんへ
コメントありがとうございます。
うまい構成ですよね。あとがきによると、前半は雑誌に掲載したもので、折り返し以降は書き下ろしとか。雑誌の読者にとっても欲しい1冊ですよね。
「阪急電車」 有川浩
{/book/}「阪急電車」有川浩
阪急今津線の宝塚駅から西宮北口駅まではたった8つの駅で、時間にして約15分。その往復の電車の中を舞台に、駅ごとに繰り広げられるドラマの連作短編集。
通勤、通学などで毎日のように同じ路線を利用していると、自然に乗り合わせる顔というのはインプットされていくものなのかもしれません。それぞれにそれぞれの人生を生きているのに、ちょっとしたことですれ違い影響を与え合う事もあります。「袖振り合うも多生の縁」という言葉を思い出しました。
女子高生、女子大生、OL、オバちゃん…
そうです~私も「あずき色」って言ってますね。
この本のタイトルの字がその阪急電車カラーだったのが嬉しかったです^^
光り方とかそのもので!
図書館で似通った本の好みから始まった2人の物語いいなぁ。
そういう出会いしてみたいよっ。(してみたかった・・だけど)^^;
私も駅の風景とかは全然思い出せない・・。知ってたらもっと楽しめたのに
なって残念でしたね~!
るるる☆さん、コメントありがとうございます。
知っているけど、ちゃんと思い出せない。今津線って
そういう路線なんですね、短いし。
「そういう出会いしてみたいよっ。」って、まぁ確かに
うらやましくはありますが、私の場合、図書館に通う
ようになったのは、子どもができてからなので、
そんな出会いをしたらしたで困りますね(笑)。
有川浩『阪急電車』
阪急電車有川 浩幻冬舎このアイテムの詳細を見る
今回は、有川浩『阪急電車』を紹介します。阪急今津(北)線(宝塚駅ー西宮北口)沿線で起きる一駅ごとにエピソード(恋愛もの、親子ものなど)などをつなげていく連作短編の形式である。電車には乗客それぞれのドラマがあるんだろうな。お互い顔なじみ同士の征志とユキ。白いドレスの翔子さん。時江のおせっかいと孫の亜美。自己中男と付き合っていて、別れようかどうか思索中のミサ。漢字が読めない彼氏と付き合っているえっちゃん(悦子)。初々しい田舎もんカップルの軍事オタの圭一と…
阪急電車
関西に住んどるんなら、 「阪急電車」を知らへん人はおらんやろけど、関西の大手私鉄の「阪急電鉄」が走らしとる電車や。阪急電車が走っとるの路線のひとつに「今津線」いうの …