著 者:大沼紀子
出版社:ポプラ社
出版日:2013年10月5日 第1刷発行
評 価:☆☆☆☆(説明)
大好評シリーズの「まよパン」こと「真夜中のパン屋さん」の第4弾。
主人公の女子高校生の希実は、真夜中だけに営業しているパン屋の居候。お客は真夜中にやってくる人たちだからか、相当に変わった人が多い。前作までにも、夜中に徘徊する小学生、でかいけれど超美人のニューハーフ、のぞき魔の変態、腹話術の人形を抱えた高校生...。毎回、新しい登場人物が物語を盛り上げる。
今回の新しい登場人物は、希実の従姉妹の沙耶。広島から男と駆け落ちしてきたという。「金髪に眉毛なし」という風貌から、相当荒んだ生活をしていることが察せられる。果たして、元カレに付きまとわれ、あげくに命の危険まで迫ってきたために逃げてきたらしい。
この店はこれまでにも様々な(素性の知れない)人を受け入れてきた。希実だってその一人。その日から、沙耶は希実と一つ屋根の下で寝起きすることになった。希実は、幼いころに沙耶の家に居候していた時に、沙耶にいじめられた経験がある。月日は経って、そのころのようなことはないけれど、2人で寝起きする暮らしは、希実にとって心地よいものではなかった。
物語は、沙耶の話に嘘があって二転三転し、他の登場人物の意外な恋バナが絡んで来たりで、忙しく時にはホロリとさせながら勢いよく進む。そして、おそらくこのシリーズの核心へ向けて切り込み始める。それは希実の過去の出来事と関係がある。
希実は、母親にそのパン屋の奥さんの美和子とは「腹違いの姉妹」だ、と言われて来た。しかし、美和子は亡くなっている。そして「姉妹」の話も嘘らしいのだけれど、希実と美和子とは何か関係があるらしい、ということが、前作で仄めかされている。本書は、その仄めかしに対する答えになっている。そこにはそれなりにヘビーな過去が明かされているので、読むときにはそのつもりで...
※4月からBSプレミアムで放送された「真夜中のパン屋さん」(滝沢秀明さん主演)が、11月5日(火)から総合テレビで放送されるそうです。私はBSの放送を見ました。ちょっと最初はキャストに違和感がありましたが、回を重ねるごとに薄れてきました。
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いいお話なんだけど、これからは明るくね〜
大沼紀子さんの最新作『真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫』を読みました。
予想を裏切るハードな内容なものの、パンの香りが温かい、最後にはいいお話になりますね。
birthday-energy.co.jp/
ってサイトは大沼さんの本質にまで踏み込んでましたよ。宿命の特徴が、王道を行く人、なんだそうな。今後のハレにつながるヒントも載ってましたよ。コラムをぜひ読んでね♪
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蛇の目さん、コメントありがとうございます。
希実の家庭事情は想像以上にハードなものでしたね。
他人を思いやれる高校生に育ったことが不思議なぐらいです。
完結まであと何冊なのか分かりませんが、幸せな結末を
迎えて欲しいです。
大沼紀子 「真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫」
JUGEMテーマ:読書感想文nbsp;
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◆nbsp; 真夜中のパン屋さん シリーズ
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呪いにかかっていたのは、篠崎沙耶だけでなく
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篠崎希実もだったのか。
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しかも、呪いが解ける前兆があったなんて。
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柳弘基は、感づいていたのでしょうね。
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しかしここでストーリーは終焉で…