著 者:岸見一郎 古賀史健
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2013年12月12日 第1刷発行 第10刷発行
評 価:☆☆☆(説明)
新聞で紹介されていたので手に取ってみた。新聞の記事によると、すごく売れているらしい。この記事を書いている今現在(6月5日0時)、Amazonのベストセラーランキング第5位、「ビジネス・経済」カテゴリでは第1位だ。
本書は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想「アドラー心理学」を紹介したもの。分かりやすさのためと、恐らくは「プラトンの対話篇」に習ったのだろう、青年と老人の対話形式で綴られている。
青年は厳格な両親に育てられ、常に優秀な兄と比較された。そんな両親に反発を覚えながら、両親の意に沿うことができない自分を「価値がない」と感じる。さらにはそんな自分が嫌いだ。つまり相当に厄介な感情を抱えている。
そんな青年に対して、老人は「人は変われるし、誰もが幸福になれる」と言う。その後に話されることも、青年には到底受け入れられないことばかり。ちょっと皮肉を込めて言うと、それでも青年は驚異的な我慢強さと礼儀正しさを発揮して、老人の言葉に耳を傾ける。
一つだけアドラー心理学の特徴的な考え方を紹介する。それは「目的論」。例えば「ひきこもり」は、何か外の世界で起きたことが原因となって、外へ出ることに不安で家や自室にひきこもる、と考えられている。こうした考え方を「原因論」という。
それに対して「目的論」は、まず「外に出たくない」という目的があって、それを実現するために不安という感情を作り出している、と考える。まぁこれだけでは「はぁ?」という感じで、素直に受け入れる人は少ないだろう。もちろん、本書ではもう少し丁寧な説明がある。
本書は私には合わなかった。その理由は、私が今はこういう話を必要としていなかったからだと思う。このブログでこれまでにも何度か書いたけれど、自己啓発本はそれを必要としている人にしか届かないと思う。
実は理由はまだある。こんなのは「心理学」という学問じゃないんじゃないか?という思いが邪魔をして素直に読めない。学問にしては物事の解釈が恣意的すぎる。それに本当に「心理学の三大巨頭」と称されているのだろうか?フロイトとユングを「心理学の巨頭」というのかさえ疑問なのだけれど。
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はじめまして。
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11月09日(日)13:30~
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noblesseoblige.co@gmail.com
http://www2.ocn.ne.jp/~cerulean/301.html
アドレリアンさま、コメントありがとうございます。
そしてお返事が大幅に遅れたことをお詫びします。ごめんなさい。
岸見一郎先生のお話が聞ける機会には、たいへん興味がありますが、
その日は勤めがありますので参加できません。残念です。