著 者:養老孟司
出版社:新潮社
出版日:2003年4月10日発行 2003年12月25日第4刷
評 価:☆☆☆(説明)
2004年1月現在、250万部。本屋のランキングで連続1位更新中、私が利用している図書館では60人もの人が順番を待っているという、お化けベストセラー本。
自分が理解できる、共感できる事以外の事には耳を貸さない、壁のこちら側だけに安住するような姿勢。この壁のことを「バカの壁」と称して、その壁の向こうにも世界があることを認識しようよ、という主旨の本。言い換えれば、それだけの本だ。
中で、イラク問題から教育、環境、宗教など多くの問題が取り上げられ、料理されているが、大した結論などもないままに次の話題へ。まさに、しゃべり散らかしている感じ。いや、この本は口述筆記で作られたそうだから、本当にしゃべり散らかしたんじゃないか。これじゃ、居酒屋で、職場で、家庭で、とめどなく続くおしゃべりと変わらない。
本の内容より、この本が何で250万部も売れるのか、それを考えた方が面白いし約に立つかも。ランキング1位という事実が呼び水になって、そんなに売れているなら読んでみようか、という人が出てきて、それがまた販売部数を増やした、という雪だるま状態になっているのだろう。現に私も、何が書いてあるのかよく見ないで買ってしまった。680円なら気軽に買えるし。とにかく、話題になることが、一番の宣伝。自分で買ってでもランキング1位になればOK。680円の本を10万部買って6800万円。これって宣伝費としては高い?
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