著 者:エリヤフ・ゴールドラット (訳:三木本亮)
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2002年2月21日初版 2月28日第3版
評 価:☆☆☆(説明)
ザ・ゴールの続編。数年後という設定らしい。著者の唱えるTOC理論には、前作で紹介されたボトルネックのコントロール以外にも、多くの理論が含まれているそうで、今回は問題解決の思考プロセスを紹介している。
現状問題構造ツリー、未来問題構造ツリーなどのツリー図がこのプロセスの具現化のために使われる。前作のボトルネックのコントロールに比べると、実際への応用は難しそうに思う。前作のが誰がやっても同じ結果(効果)を生む数式だとすれば、思考プロセスは方法論だ。この意味では、おなじみのマーケティング理論と同じで、答えは自分で見つけなければならない。
今回は、生産管理だけでなく、対人関係や交渉術まで含んだソリューションの提供が目的。誰がやってもできる万能薬のようなものを求めるのは都合が良すぎるのだが、前作と比べて明快さに欠けるのは否めない。
しかし、中で提示されている、印刷会社、化粧品会社、高圧蒸気の会社のマーケティングプランは秀逸だと思う。特に、顧客の問題解消を中心に据える考え方は普遍なのではないか。ビジネススクールのケーススタディにしたいぐらいだ。
「企業は製品の価値をコストをベースに考えがちだが、市場は便益をベースに考える」
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