可愛いままで年収1000万円

著 者:宮本佳実
出版社:WAVE出版
出版日:2015年7月10日 第1刷 9月1日 第4刷発行
評 価:☆☆☆(説明)

 50すぎのおっさんの私には、あまりに不似合いなタイトルですが、貸してくださる人がいたので読んでみました。ちなみに「可愛いままで」は、「女性が女性らしく、自分の大切なものを大切にしたまま」というような意味だそうだ。

 著者は「ワークライフスタイリスト」を名乗る、1981年生まれの女性。28歳の時にパーソナルスタイリストという仕事で起業し、年収1000万円を目指すことに。パーソナルスタイリストというのは、「洋服のショッピングに同行して、お客様の似合うコーディネートを選ぶ」といった、個人向けのファッションアドバイザーのような仕事。

 ここで「誰かに買い物についてきてもらうのに、お金を払う人なんているの?」なんて思った人はいないだろうか?著者のご主人だった人はそう思ったようだし、私もちょっとそう思った。「しかも年収1000万って、夢みたいなことを」と思った人は?著者の周りにはそんな人ばかりだったそうだ。...著者は年収1000万を実現した。しかも週2日の実働で!!

 著者がその目標を実現したと分かっても「それは条件が揃ってたから、うまくいったんだよ」と、自分とは違う特別な何かを探してしまう。それが人の常だと思う。著者はだから「こうやって、こうやったらうまく行きました」と、丁寧に説明してくれる。それでも「そんなうまく行くかなぁ?」と思ってしまうのも同じ。

 実際のところ、書いてある通りにやってうまく行くかどうかはわからないし、著者だって責任をとってくれるわけではない。1000万を目指さなきゃいけないわけでもない。でも本書には、いいことがたくさん書いてあった。例えばこんなこと。

 「自分の理想を書いてください」と言うと、遠慮がちなビジョンを書く人が多いそうだ。著者のコメントは「その遠慮は誰にしているのですか?」。私たちはいつからか「理想」を語る時さえ縮こまってしまうようになっている。

 最後に。本書を読み終わって痛切に感じたこと。「自分がどのようなコミュニティに身を置くか」これがとても大事。

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