著 者:中谷彰宏
出版社:PHP研究所
出版日:2019年5月29日 第1版第1刷発行
評 価:☆☆☆(説明)
読み終わって「新しいことをやり始める、感じのいい60代」になろうと思った本。
冒頭にこう書いてある。「この本は3人のために書きました。(1)定年になって、どうしたらいいか、不安な人。(2)定年になる前に、定年後楽しめるように、準備しておきたい人。(3)生まれ変わって、ワクワク仕事や勉強をしたい人。強いて言えばだけど、私は(2)。「準備しておきたい」というほど心配はしていない。じゃぁなんでこの本を読んでるの?という自問自答に答えられないけど。
本書は、上に書いた(1)~(3)の人に対して、「60歳からもっと楽しむため」のポイントを62個並べたもの。例えばポイントの「05.サポートする側にまわろう」とか「12.世間の目を気にしないで、恥ずかしいことをしよう」とか「20.ライフワークとして、すぐに結果がでないことをする」とか「23.相席で感じのいい人になろう」とか「30.してもらっていることに、気づこう」とか「44.前もうまくいかなかったから、と言わない」とか。
62個を見渡してとても乱暴にまとめると、3つに分かれる。1つは「誰かの役に立つ」とか「相手から見て気持ちいい」とかの「他人から好かれる」系。もう一つは「他人の目を気にしない」とか「成果を求めない」とかの「自分の気持ちに正直に」系。この2つは、一方は外側からの評価、もう一方は自分の内側からの評価を重視していて正反対に思える。でもその両立こそが大事なのだろう。
残りの1つは「思考停止防止」系。例えば「10.異界に遊ぼう」。50歳ぐらいになる「居心地のいいところ」ができて、そこに閉じこもっていると楽だ。でもそれじゃ成長しないし楽しくない。敢えて居心地の悪い新しいところへ行ってみよう、ということ。言い換えると、自分とは違う価値観の場に身を置く、ということで「敢えてはやりたくない」けれど、それを敢えて...厳しい。
最後に。読んでいて気持ちが明るくなったこと。著者は「人間の願望には4段階あります」と言う。1番目が20代の「安定したい」、2番目が30代の「評価されたい」、3番目が40代の「支配したい」、そして、4番目が50代の「新しいことをしたい」。そして、4番目に行く人と行かない人がいると言う。私は「新しいことをしたい」と思う。順調に4段階目に移行したらしい。
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