オリジン(上)(下)

書影
書影

著 者:ダン・ブラウン 訳:越前敏弥
出版社:角川書店
出版日:2018年2月28日 初版発行
評 価:☆☆☆(説明)

 著者の大ヒット「ロバート・ラングドン」シリーズの5作目で最新刊。これまでの4作のうち「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「インフェルノ」は映画化されていて、残る「ロスト・シンボル」も映画化の発表があったものの未だ実現していない。とは言え、このシリーズがとても映像化に向いているのは確かだと思う。

 主人公は、ハーヴァード大学のラングドン教授。専門は宗教象徴学。五芒星、六芒星、三角形、十字など、宗教的な意味を持つシンボルの専門家。本来は荒っぽいこととは無縁なはずの学者だけれど、「宗教」と「科学」の間の摩擦によって起きる事件に「巻き込まれる」形で、命に関わる冒険を繰り返す。

 今回は、教え子のコンピューター科学者、エドモンド・カーシュによって、事件の渦中に招き入れられる。未来学者でもあるカーシュは「世界の宗教に大打撃を与える」科学的発見をしたという。その発見を、大々的な催しを開催し、全世界にライブ配信して発表するという。ラングドンはその発表の催しに招待されて出席する。

 この催しが突発的な事件で中断され、ラングドンはその場から脱出する(いつものように美貌の女性とともに)。危機に次ぐ危機を間一髪乗り越えるのもいつもの通り。「映像化に向いている」というのは、この辺りのことだ。

 AI、スペイン王室、ガウディ、進化論、等々がストーリーに織り込まれている。面白かったのだけれど、ちょっと思わせぶりに引っ張り過ぎなんじゃないの?と思った。あと、事件の解決にラングドンは必要だったの?そもそもこれって解決なの?とも。繰り返すけれど、面白かったのだけれどね。

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