魔女と暮らせば 大魔法使いクレストマンシー

著 者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(訳:田中薫子)
出版社:徳間書店
出版日:2001年12月31日初版
評 価:☆☆☆☆(説明)

 ダイアナ・ウィン・ジョーンズのクレストマンシーシリーズの第1作目。訳者注によれば、時系列で言えば4部作の2番目、1番目の「クリストファー魔法の旅」の25年後、3番目の「トニーノの歌う魔法」の6ヶ月前なんだそうだ。まだ、この2冊は読んでいないので、前後とどのようなつながりがあるのか、またはないのか、読んでみたい。
 今回の舞台は(というより、著者にしてみれば1作目なのだから、最初の舞台は、と言うべきか)、魔法が当たり前に存在する世界。それに、クレストマンシーが属する世界でもある。ストーリーは、主にそのクレストマンシーの城で展開される。
 主人公はグウェンドリンとキャット(エリック)の姉弟。姉には魔力があるが弟にはない。姉の魔力のせいかどうか、二人はクレストマンシー城で暮らすことになるが、姉の方は主人公とは思えない傍若無人ぶり。お話の最後に姉弟の秘密は明かされる。

 クレストマンシーを始め、登場人物の性格付けがよくされている。ちょっと俗っぽくて嫌味な感じの人が多いけど、そこが妙にリアルなのかも。後半には戦いのヤマ場もあり、パラレルワールドやクレストマンシーの位置付けなど、シリーズ共通の設定もキチッとされている。シリーズを読むのならこれから読むのが良いのでは。

 グウェンドリンの行いで、何人かの娘が住む世界が変わってしまう。しかし、誰も不幸になった者はいないことになっている。そういった説明が少し言い訳っぽかった。
1978ガーディアン賞受賞。

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