ITに殺される子どもたち -蔓延するゲーム脳-

著 者:森昭雄
出版社:講談社
出版日:2004年7月15日発行
評 価:☆☆(説明)

 「ゲーム脳の恐怖」と同じ著者による同様の警告を発する本。今回はテレビゲームだけではなく、パソコンや携帯電話、マンガ本にまで対象を広げているが、基本的には前書と同じ。こういったものを長時間やっていると、前頭前野の劣化を招く。前頭前野や判断力や理性などの「人間らしさ」を司る部分。最近の凶悪犯罪の原因は、このゲーム脳だろう。ということ。
 この度は、128ヵ所に電極を付けて脳の活性度を測定するといった、大掛かりな装置で、ゲーム、メール、読書、パソコンの画面での読書、音楽鑑賞などの最中の脳の状態をモニタしている。様々なケースを比較するのなら、同じ被験者でなければ比較の意味がないと思うが、並んでいるデータは大人だったり3才の幼児だったりでバラバラ。どういうつもりなのかと、唖然としてしまった。
 「情報教育すべてを否定する訳ではない」というような、文言も入っている。前書以降、少しは反省する部分もあったのだろう。しかし、そうであれば尚、このタイトルはひどい。

 人気ブログランキング「本・読書」ページへ
 にほんブログ村「書評・レビュー」ページへ
 (たくさんの感想や書評のブログ記事が集まっています。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です