シックス・センス

著 者:ジム・デフェリス(訳:酒井紀子)
出版社:竹書房
出版日:1999年11月4日初版 2000年6月19日第10刷
評 価:☆☆☆☆(説明)

 ブルース・ウィスル主演映画のノベライズ、いや、解説によると映画の初期脚本を基に執筆されたものらしい。
 最後の最後にアッと驚くオチがあるのだが、その落とし方があまりに見事で、本当に「アッ」と声を出してしまった。意地悪く、どこかにその結末と矛盾するところはないかと、ページをめくってみたけれど、さすがにそういうところはなかった。強いて言えば1つだけ、読んでいる最中にも気になったのだが、主人公マルコムはどういう経緯でコール少年のカウンセリングを行うことになったのかが不明な点。母親からの依頼があったのだろうと思っていたが、それでは結末と相容れない。
 コール少年は、死者を見ることができる。話をすることも可能なようだ。考えてみると、その土地で死んだ人というのは、人類の歴史の長さを考えるとおびただしい数になる。死んだ時の状態のままなんだそうだから、その恐ろしさは想像を絶する。その点では、ホラー小説なのだが、ヒューマンドラマとしても読み応えがあった。

 映画ではスキップしてしまったエピソードも、本書では描かれているそうだから、本書を読んでから映画を見ると、より深く鑑賞できるだろう。

 にほんブログ村「ミステリ・サスペンス・推理小説全般 」ブログコミュニティへ
 (ミステリ・サスペンス・推理小説全般についてのブログ記事が集まっています。)

 人気ブログランキング「本・読書」ページへ
 にほんブログ村「書評・レビュー」ページへ
 (たくさんの感想や書評のブログ記事が集まっています。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です