昨年に引き続いて、今年も読んだ本のランキングを作ってみました。今年はこのブログでこれまでに100冊ちょうど本を紹介することができました。☆を付けなかった雑誌2冊を除くと「☆4つ」は39冊、「☆3つ」は55冊、「☆2つ」が3冊です。何と今年は「☆5つ」がありません。我ながら評価が辛すぎますね。あんなに楽しんでおきながら....
(参考:昨年のランキング)
昨年と同じく小説部門は10位まで、ビジネス・ノンフィクション部門は5位までです。また、皆さんからご意見もいただきたく、右のサイドバーに小説部門の人気投票を設けました。お気に入りの本などありましたら、ドンドン投票してください。では、ご覧ください。
■小説部門■
順位 | タイトル/著者/ひとこと | Amazonリンク |
1 | 獣の奏者 3.探求編、4.完結編 / 上橋菜穂子 | Amazon 商品ページへ |
人と獣のあるべき姿について、答えは出ないと思っていたが、その答えを用意した続編。エリンの凛とした姿が嬉しい。娘にも読ませたい。 | ||
2 | シアター! / 有川浩 | Amazon 商品ページへ |
表現者としての著者が想いを込めて、表現者としての「劇団」を描いた。狙い澄ましたセリフで人物の心を描写する。文庫で登場が嬉しい。 | ||
3 | 宵山万華鏡 / 森見登美彦 | Amazon 商品ページへ |
著者が描くのはグダグダな男子学生だけではない。舞台は祇園祭の宵山。京都の街のきらびやかさの中に潜む妖しさを描き出した傑作。 | ||
4 | 茨文字の魔法 / パトリシア・A・マキリップ | Amazon 商品ページへ |
物語全体を幻想的な雰囲気が覆う。幻想文学の名手が描き出した、三千年の時を越えた愛の物語、壮大なスペクタクルファンタジー。 | ||
5 | 魔法の使徒(上)(下) / マーセデス・ラッキー | Amazon 商品ページへ |
「ヴァルデマール年代記」に登場する「伝説の魔法使者」の若き日々。屈折した少年の心が痛々しい。魔法の天恵が開花するまでを描く。 | ||
6 | 流星の絆 / 東野圭吾 | Amazon 商品ページへ |
ベストセラー作家のベストセラー小説。両親を殺された兄弟妹の3人が寄り添うように生きる、ミステリー&兄弟愛。ラスト20ページに完敗。 | ||
7 | 植物図鑑 / 有川浩 | Amazon 商品ページへ |
草食系男子を拾った20代後半女子の物語。顔ヨシ、気配りヨシ、家事ヨシ、料理は特にヨシ、女子騒然の男登場。野草料理がおいしそう。 | ||
8 | 陽気なギャングが地球を回す / 伊坂幸太郎 | Amazon 商品ページへ |
現場で必ず演説をぶつ、何とも軽いノリの4人組銀行強盗の物語。「黒」と「白」の伊坂さんがいるとしたら、「白伊坂」のコメディ作品。 | ||
9 | サクリファイス / 近藤史恵 | Amazon 商品ページへ |
250ページ足らずの小品に人間ドラマが詰まっている、読み応えアリの作品。自転車ロードレースの魅力と選手たちが抱える葛藤を描く。 | ||
10 | 駆け出し魔法使いと海の呪文 / ダイアン・デュエイン | Amazon 商品ページへ |
児童向けファンタジーシリーズの2作目。10代の新米魔法使いたちが世界の破滅を救う。背負った運命の重さに児童書ながら目が離せない。 |
今年は、昨年の「ゴールデンスランバー」のように「コレだ!」という作品はありませんでした。世間的には「1Q84」がそれに当たるのでしょうが、気になることもあって10位には入れたくありませんでした。
他の選外の作品について言うと、伊坂幸太郎さんの「魔王」や、ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの「キャットと魔法の卵」、ポール・スチュワートさんの「崖の国物語」あたりが悩んだ作品です。 それから、4位、6位、10位は東京創元社の海外ファンタジーですが、すべて「本が好き!」プロジェクトでいただきました。もし参加していなかったら、手に取ることもなかったと思います。読書の幅を拡げていただいて感謝しています。
■ビジネス・ノンフィクション部門■
順位 | タイトル/著者/ひとこと | Amazonリンク |
1 | 14歳からの世界金融危機。 / 池上彰 | Amazon 商品ページへ |
「45分でわかる!」と銘打った本。お手軽が売り物の本には懐疑的だけれど、この本は役に立った。14歳だけに読ませるのはもったいない。 | ||
2 | グローバル恐慌 / 浜矩子 | Amazon 商品ページへ |
米国発の世界金融危機。「危機」などという生優しいものじゃないとの意味が「恐慌」に字に込められる。出口が見えない現状を斬った良書。 | ||
3 | フラット化する世界 増補改訂版(上)(下) / トーマス・フリードマン | Amazon 商品ページへ |
障壁が除かれ世界中の人がゲームに参加する現在から未来を展望。私たちは守勢に回らるしかないのか?対策はあるのか?を解説。 | ||
4 | ローマ亡き後の地中海世界(上)(下) / 塩野七生 | Amazon 商品ページへ |
著者の15年間にわたって執筆された「ローマ人の物語」全15巻の完結から2年、同じ目で著者が見た「ローマ後」を書いた事実上の続編。 | ||
5 | かっこちゃんI / 池田奈都子 | Amazon 商品ページへ |
このブログでは取り上げることが珍しいコミック。特別支援学校の先生の話。ハンディのある子どもたちとその家族の生の感動を伝える。 |
1位、2位は、昨年の後半から続く景気の悪化が生んだ本とも言えます。3位はさらにそこに構造的な問題が提示されています。当たり前と言えばそれまでですが、ノンフィクションの読書は世相を反映するようですね。ランク外では「中学生が考える-私たちのケータイ、ネットとのつきあい方」が☆4つでした。
わぁ~い!!!
YO-SHIさんのランキング待ってました\(*^∇^*)/♪
今から手帳に書き込もうと思います◎
来年は有川浩さんを絶対追いかけようと思います。
サクリファイス、今年は図書館で出逢えなかったので
来年はこそは出逢いたいです。。。。
先日、友人に勧められて今月12月に出た「輝きのロザリオ」という小説をネットで買って読みました。この小説を書いた作家の「道伝はるか」さんという人のプロフィールを読むと、大学院でライティングの指導を研究した作家さんらしいのですが、そのせいか、今までなかったような小説です。情景や心理描写が繊細かつ巧みで、まるで、1本の映画でも見ているような気分になりました。とにかくハマってしまって、来年、大ブレイクしないかと期待しています(いや、絶対してほしい!映画化したら最高の話です)。心身が不安定な美しい妹と心を開かない兄が養子縁組によって家庭に入り、その2人と兄弟姉妹の関係になった一人息子だった主人公の2人への気持ちが成長とともに変化する過程が見事に描かれ、究極の切ない物語を読んだような気がしました。引き取った兄妹に関してだんだんと明らかになる色々なこと・・・・。一体、この先、どうなるのだろう?と、久しぶりにハラハラドキドキしながら読んだ小説です。是非、読んでみてください!
初めてコメントさせていただきます。
ビジネス・ノンフィクション部門1位の「14歳からの世界金融危機」面白そうですね。難しい話は、まずはさくっと簡単な所から概要をつかめると助かります。是非読んでみたいと思います。
ジーナフウガさん、コメントありがとうございました。
ランキングを待っていていただいたなんて、嬉しいです。
1年間の読書を振り返るのは、懐かしかったり感動が蘇ったりで
結構楽しい作業でした。順位をつけるのは大変ですが…
有川さん、いいと思います。面白い作品がたくさんありますから。
—-
もぐもぐさん、コメントありがとうございます。
「輝きのロザリオ」ですね。著者はこれがデビュー作のようですね。
大ブレイクの可能性あり、ということですから、一度読んでみようと
思います。
—-
ac360さん、コメントありがとうございます。
「14歳からの世界金融危機。」は、「簡単な所から概要をつかむ」
というのに適した本だと思います。それから、意外とたくさんの
ことが書いてあります。1つ1つが簡潔に説明してあるから、
そういったことも可能になったのでしょう。是非一読をどうぞ。
こんにちは~
読まれたばかりの「シアター!」が堂々今年の2位に浮上するなんて
すごい~。そんなに良かったですか!!
私も読むのがすごく楽しみになってきました。
「宵山万華鏡」は私もかなり気に入ってます!
こんばんわ~。ブログにもお邪魔させて頂きました~♪
ランキング興味深く拝見!なにせ、自分が読んだ本がないので、非常に面白かったです♪
有川浩さんは実は作品読んだことないので、これはチェックさせて頂こうと思います♪
こちらのブログ、リンクさせて頂きたいな~とも思いますがよろしいでしょうか??
お返事ありがとうございました。わたしは今まで、セカチューが一番、好きだったのですが、セカチューより好きになった
「輝きのロザリオ」に出会い、是非、多くの人たちにこの作品を知って頂きたい!と思っていたところ、YO-SHIさんのブログでランキングが出ていたので、2009年の最後に出会った自分のナンバーワン小説について書かせて頂きました。Googleの検索でHP(http://www.storytellingdays.jp)が出ていました。今年デビューし、現在、2作目を執筆中とありました。よかったらチェックしてみてください。
るるる☆さん、コメントありがとうございました。
「シアター!」なかなか良いですよ。お楽しみに。
文字通りエンタテイメントに徹した本だと思います。
「宵山万華鏡」も良かった。私としては「有頂天家族」
以来のヒットです。(他の作品も面白かったけれど)
—–
asaさん、コメントありがとうございました。
どれか心にひっかかる作品があれば、読んでみてください。
有川さんもいいと思いますよ。伊坂さんも、森見さんも..
リンクの件はOKです。こちらも右のリンクリストに登録
させていただきます。
—-
もぐもぐさん、お返事ありがとうございました。
著者のサイトも見ましたよ。デビューへの気持ちの高まりが
感じられました。
こんばんは
今年度もあと一日となりました。私の方も明日、「時空の流離人」の方で今年のベスト10を発表する予定です。
今年は、記事の方を楽しみながら読ませていただきありがとうございました。来年もよろしくお願いします。どうぞよいお年を!
(追伸)
ところで、「魔法の使徒(上)(下)」ランクインさせたのですね。私はちょっと・・・
今年読んだ本のベスト10
年末なので、恒例?の今年読んだ本のベスト10を選んでみたいと思う。あくまで、私の独断と偏見でその日の気分で選んでいるので、おかしいとだとか、そんな訳ないといったようなクレームは一切受け付けませんのでよろしく!(笑)1.「聖女の救済」(東野圭吾:文芸春……
風竜胆さん、コメントありがとうございます。
年末年始にしばらくネットから隔絶されていたため、
お返事が遅くなってしまいました。
風竜胆さんのベスト10も拝見しました。
興味深い本がいくつかあり、今年の読書の参考に
させていただきます。
「魔法の使徒」で、おっしゃりたいことは何となく
分かります♂♂。読み終わってみると、そんなに気に
ならなかったので、よしとしました。
2009年 国内小説編 ベスト10
昨日に引き続き「この栗がすごい!」の発表です。2009年に読んだ本の中から良かった本を独断と偏見で選ぶベスト企画です。今日は最終日、国内小説部門ベスト10の発表です。まずは制約を書いておきます。1作家につき1作品まで。(同じ作家の作品がいくつもランクインしないように)ただし、今年はどうしても外せないなぁ…という作品がありましたので、同じジャンル内で1作家につき1作品までとしました。そして、再読作品は除きます。
今年出た新刊のランキングではなく、今年私が読んだ本のランキングですので、新旧混ざっており…
こんばんは♪コメント&TBありがとうございました。(^^)
こちらからもTB飛ばしてみたのですが、ちゃんと届いているかな??
小説部門の中では、『宵山万華鏡』『流星の絆』『植物図鑑』『陽気なギャングが地球を回す』『サクリファイス』が既読でした。(*^-^*)
『獣の奏者』と『シアター!』は今月読もうと思っているところです。『茨文字の魔法』はずっと積んでいるので読まなくっちゃ~(^^;ゞ
1年間の読書を振り返る作業はとても充実した楽しい時間ですよね。読んでいた当時の記憶や感動が蘇りました。(^^)
板栗香さん、コメントありがとうございます。
板栗香さんは、私よりはるかにたくさん読んでらっしゃるので
既読のものもかなりありましたね。
「獣の奏者」も「シアター!」もオススメですが、私としては
板栗香さんに「茨文字の魔法」の感想を聞きたいところです。
マキリップは初めてですよね。私もこれが初マキリップ作品でした。
今まで3作品読みましたが、私はこれが一番面白かったです。
TBもちゃんと飛んできて届いたみたいですよ。