30代リーダーの仕事のルール

監修者:嶋田有孝
出版社:PHP研究所
出版日:2012年9月5日 第1版第1刷発行
評 価:☆☆☆(説明)

 監修者の嶋田有孝さまから献本いただきました。感謝。

 監修者は以前に読んだ「20代で読んでおきたい成功の教科書」の著者でもある。「20代で~」は、若手のビジネスパーソン向けに「事実は変えられないけれど、解釈は変えられる。前を向いて歩きだそう」という、全般的な「気の持ち方」を解いた本。対して本書は「リーダーシップ」に焦点を当てた「具体的な方策」を書いた本。20代、30代という言葉に注意が向きがちだけれど、どちらの本も年代はあまり限定されない。

 とは言え、タイトルに「30代」と付けたのにも頷ける。20代で会社に入れば、30代は10年目以降になる。つまり「10年選手」。会社としては一番「使える」時期で、部下の数人も率いてリーダーとしての成果も期待したいところだろう。

 内容は、リーダーの「人を動かす力」「部下を育てる力」「伝える力」「心を整える力」の4章に分けて、全部で48項目の、リーダーとしてのあるべき姿を解説している。例えば「管理職だからこそ、いつも現場に足を運ぶ」「目標設定は全員参加で」「何かを変えたいなら、まずは自分から」..といった具合だ。

 全ての項目を見開きページで紹介。48項目だから本書は100ページほどの薄い本だ。さらにそれぞれの見開きページは、カラフルなイラストが主で文章は従の感じ。文章量(「内容」とは言わないけれど)はすごく少ない。監修者によると「活字離れした若者たちがターゲット」という出版社の意向なのだそうだ。

 おかげで本書は、ちょっと楽しい読みやすい本に仕上がっている。楽しく読みやすいことは「活字離れした若者」でない人にとっても良いことなので、本書のことは良しとする。ただ「活字離れした若者たち」というくくりには引っ掛かりを感じる。この言葉を使うことで、上の世代が思考停止している気がする。本書には直接関係ないので、この話題はこれ以上深堀りはしないけれど。

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