人は話し方が9割

著 者:永松茂久
出版社:すばる舎
出版日:2019年9月14日 第1刷 2020年4月19日 第15刷 発行
評 価:☆☆☆☆(説明)

 会話とは双方向のものなのだ、と当たり前のことを再確認した本。

 薦めてくれる友人がいて読んでみた。実は以前に同じタイトルの本を間違えて読んだことがある。

 「話し方」それもプレゼンや面接のような特別な舞台ではなくて、職場や家族、友人、配偶者といった身近な人たちとの日常的な場面での「話し方」に焦点を当てた指南書。「話し方を変えるだけで人生の9割が変わります」と、著者は断言する。

 4つの章に分けて合計37のポイントを「話し方のコツ」として紹介。4つの章は「人生は「話し方」で9割決まる」「「また会いたい」と思われる人の話し方」「人に嫌われない話し方」「人を動かす人の話し方」。

 ポイントは例えば「「否定のない空間」に身を置いて、自己肯定感を高める」。著者によれば「話す力は「スキル」より「メンタル」」なのだそうだ。自信がないと、だれでもうまく話せない。自信があれば話しやすい。自分に自信がある「自己肯定感」を高めるには「否定されない」ことが有効、そういう空間を作るためには「自分も他人を否定しない」ことが大事。

 こんな感じで本書には「会話に対する姿勢や考え方」のポイントが多く、「言い回しの工夫」といったテクニックは少ない。それは著者も「はじめに」で言っている。「言葉だけのテクニックが欲しい方は、この本はお勧めしません」と。「他の本をお探しください」とまで。

 とは言え、本書にはテクニック的なことも書かれている。もっと言えばそれを身につけるための、日々の暮らしの工夫にまで落とし込んである。例えば「拡張話法」のキーワードをトイレとか天井に貼って、1日1回は見るようにする、とか。

 「人と話すのが苦手」でも別に構わないのでは?と私は思う。でも上手になりたいと思う人は一読をおススメ。あぁそうだ。「自分は話すのが得意、いくらでも話していられる」という人にもぜひ読んで欲しい。

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