華胥の幽夢

書影

著 者:小野不由美
出版社:講談社
出版日:2001年9月5日 第1刷発行
評 価:☆☆☆(説明)

 「十二国記」シリーズの第7作。シリーズで初めての短編集で、5編の短編を収録。

 時代としては、「月の影 影の海」で陽子が十二国の世界に来た前後らしい。舞台となった国や登場人物は様々。これまでに語られた物語の「その後」もあれば、ほとんど触れられなかった国の物語もある。

 「冬栄」は、「風の海 迷宮の岸」の戴国の泰麒の「その後」で、「黄昏の岸 暁の天」の前日譚。幼い泰麒が訪問する、という形でこれまであまり触れられなかった漣国が描かれる。

 「その後」の物語はあと2つ。「乗月」は、「風の万里 黎明の空」の祥瓊が、公主(王の娘)の身分をはく奪された後の芳国の物語。「書簡」は、「月の影 影の海」からしばらくした、陽子と楽俊の往復書簡。

 これまでほとんど触れられなかった国の物語は2つ。「帰山」は、傾いていく柳国での物語。ただし登場するのは「図南の翼」に登場した利広と「東の海神 西の滄海」の風漢。二人ともそれぞれある国の王族なのだけれど、それを知っていてお互いに知らんぷりをしている。風漢が突然語りだす囲碁のエピソードは意味深長だ。

 「華胥」は、同じく傾いていく才国の物語。若くして傑物と言われ悪政を敷いた先王を討ち、自ら天命を受けて登極した、清廉潔白な王と有能な部下。しかし何故か国は荒んでいく...。正直言って、回りくどくて冗長で途中で飽きてしまった。ただ、ハッとする言葉にも出会った。

 「責難は成事にあらず」(人を責め非難する事は、何かを成す事ではない)

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2つのコメントが “華胥の幽夢”にありました

  1. 楠村

    突然のご連絡、失礼いたします。

    「求職者支援訓練」というサイトを運営している楠村と申します。

    今回、こちらのサイトを拝見させて頂き、
    ぜひ相互リンクをお願いしたくご連絡させていただきました。

    先に以下サイトの右サイドバーに勝手ながらリンクを貼らせていただきました。
    http://xn--p1u50at75cv8k.com/link/

    また、メインカラムの方で、RSSも掲載させて頂いております。

    ご検討の程、宜しくお願いいたします。

    楠村

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    楠村
    infoo@xn--p1u50at75cv8k.com

    求職者支援訓練
    http://xn--p1u50at75cv8k.com/
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  2. YO-SHI

    楠村さん、コメントありがとうございます。

    相互リンクの件ですが、リンクは読書関係かお友達のブログに
    限らせていただいています。
    申し訳ございませんが、お受けできません。悪しからずご了承
    ください。

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