明日4月10日(火)に本屋大賞が発表されます。10作品がノミネートされていて、今年はそのすべての作品を読むことができました。
その10作品は「AX アックス」「かがみの孤城」「キラキラ共和国」「崩れる脳を抱きしめて」「屍人荘の殺人」「騙し絵の牙」「たゆたえども沈まず」「盤上の向日葵」「百貨の魔法」「星の子」です。
これまでも何度か予想していても、大賞が当たったことがないのですが、懲りずに今年も、私の予想を発表します。
大賞:「屍人荘の殺人」 2位:「かがみの孤城」 3位:「百貨の魔法」 4位:「たゆたえども沈まず」
「屍人荘の殺人」は、ペンションを舞台にした「クローズドサークル(密室)殺人事件」のミステリ作品。粒ぞろいの候補作の中で、そのオリジナリティと完成度に「特別感」を感じました。すでに多くのミステリランキングで高い評価を受けていますが、本屋大賞受賞によって、ミステリファン以外にも読者を獲得できるでしょう。著者のデビュー作ということも、書店員さんが「売りたい本」という、本屋大賞の主旨に対するプラス要因になっていると思います。
「かがみの孤城」は、中学生たちが鏡を通り抜けてお城に集う、ファンタジックな設定。それでいて、壮大な「救い」の物語。私は、この作品を昨年の「今年読んだ本ランキング」の1位にしたし、ノミネート10作品でただ一つ☆5つを付けた。だからこの本が、私の一番のおススメなのだけれど、本屋大賞の主旨を鑑みて敢えての二番にしました。
「百家の魔法」は、地方の老舗百貨店を舞台にした、ハートウォーミングな物語。店員たちのそれぞれのストーリーを語りながら、同時に大きな物語が進む。 登場人物たちやこのお店を応援したくなるとともに、自分も励まされているように感じる。他の作品と比べて、とりわけ幅広い層の読者に受け入れられる作品だと思います。
「たゆたえども沈まず」は、ファン・ゴッホを題材に「史実を巧み取り入れたフィクション」。著者は、この本と同様の、画家とその作品をテーマにした作品を多く記していて、これまでも何度かノミネートされているけれど、この本はこれまでとは違った完成度を感じました。昨年は6位ですが、今年はそれより上位になると思います。
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