5.ノンフィクション

ネット王子とケータイ姫

書影

著 者:香山リカ、森健
出版社:中央公論新社
出版日:2004年11月10日発行
評 価:☆☆☆☆☆(説明)

 この本の言わんとすることに全く異議が無い。私としては、ひどく常識的なことが、多くの引用を用いながら、解きほぐされている。
 中に登場するケータイがなければ暮らしていけないような「ケータイ姫」(メールにいつ何時でもすぐさま返事をしなくてはいけない。それがつながりの証だと思っている)の感性は異常だと思うが、現実に存在する。ならば、彼女を否定しても始まらない。現代のメディアと生活をテーマとして考えるなら、出発点、少なくとも前提にはしなくてはならない。
 この本が当たり前のことを書いてありながら有益だと思うのは、身の回りに非常識な見識がはびこっているからだ。「ゲーム脳」のことを、非科学的な説と言い切る意見があることを、つい最近まで知らなかった。「何だってやり続ければおかしなことになるだろう」ぐらいには、肯定の気持ちがあった。しかし、脳波の測定からα波β波の解説まで、全くデタラメなのだと言う。こんな話を基に、自治体がテレビやゲームを制限する政策決定をしてしまったら良い笑い者だ。
 しかし、あんなのはデタラメだ、と笑って済ませる問題ではない。子どもたちがネットの危険に晒されていることは、ゲーム脳とは別の次元で重要な問題なのだ。誰かが正しい方法で子どもたちにネットに対する耐性を身に付けさせなくては、悲劇は繰り返される。「危ないのはネットとカターナイフ」と言って、取り上げても意味ない。

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アホでマヌケなアメリカ白人

書影

著 者:マイケル・ムーア (訳:松田和也)
出版社:柏書房
出版日:2002年10月15日初版 2003年3月5日第18刷
評 価:☆☆☆(説明)

 原題は「Stupid Whitemen」、バカ白人ということになるか。もちろん、著者の意図は白人全部を指すのではなく、アメリカの白人を指しているようなので、この邦題は的を射たものと言える。
 内容は、アメリカの、またはアメリカ人の可笑しなところ、モラルの無さを、これでもかとこき下ろすもの。2000年の大統領選でのブッシュ陣営のあくどい行いから始まり、根強く残る黒人差別や学生の無知、教育の荒廃。そして、軍事予算やエネルギー消費量、批准していない国際人権条約の数、強姦の件数と不名誉なナンバーワンを数多く持っていることなどを多く書き連ねる。ウソではないにしても、一方的な見方に過ぎることは確かだろう。
 しかし、「ウソではない」とすれば、アメリカという国はなんと傍若無人で病んだ国だろうと思わせるに充分だ。これで、自分たちの国が一番だと思っているなんて。Stupid Whitemen。
 と言うように、この本は暴露本なのだが、出色は出だしの2000年の大統領選の記述だ。ブッシュ陣営は、選挙を前にして、フロリダ州で民主党の支持者が多い黒人を中心に、2万人ほどの有権者から選挙権を奪っている。重犯罪者には選挙権がないからだが、実際には、犯罪者と名前が似ているからとか、誕生日が同じだからといった(それもテキサス州の犯罪者と)理由で選挙権を奪われた人も多くいたそうだ。
 それだけではない。フロリダ州知事はブッシュ大統領の実弟だし、ブッシュ当選を最初にフライング気味に報じたのは、フォックスTVのブッシュの従兄弟、票の数え直しを命じた最高裁長官も共和党の配下の人だ。フェアであることを何よりも重んじるアメリカの大統領選がこんな状態で行われたことに驚きを禁じえない。
 そして、アメリカは、そうして大統領になった人を再選してしまった。イラク戦争など、政策の実績よりも、キリスト教的価値観を共有していることに判断基準を置いて。驕慢と言わずに何と言おう。

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イラクの中心でバカとさけぶ

書影

著 者:橋田信介
出版社:アスコム
出版日:2004年1月20日第1版 3月1日第2刷
評 価:☆☆☆(説明)

 ベトナム戦争から「爆弾を落とされる側」から戦場を撮り続けた、戦場カメラマンのイラク戦争のルポ。著者は数ヵ月後にイラクに戻り、移動中に銃撃を受けて死亡している。
 この人が語る戦場には圧倒的な臨場感がある。そして何故か楽天感が漂う。これは多分、戦場のありのままを飾りのない文章で伝えているからなのだと思う。最後になって著者自ら踏み越えてしまったが、著者の戦争記者としての哲学は、戦場を見て「戦況」は語っても「戦争」は語らないことだそうである。「戦争」は政治的なもので、戦場を取材しても分からないからだそうだ。
 著者は、この本の中でも何度か死にそうになっている。爆風で窓が吹っ飛ぶベランダにいたこともあるし、2度も米軍の戦車に砲台を向けられている。完全な混乱の中なので、死ぬか生きるかは偶然に左右されている。
 そんな中で、ホテルは営業していて朝食もちゃんと出る。街ではお茶屋さんも居たそうだ。砲弾が飛び交う下でも、普段の生活も営まれている。アラブの民の強さなのか、人というのは元来強いものなのか。報道される情報だけでは、見落としがちなことだと思う。
 気が重くなるような話も。イラク戦争は現場の取材では米軍の圧勝だったそうだ。国連査察で身ぐるみ剥いでから米軍は来たわけで、戦いとしては実にアンフェア。さらに、バグダッドで唯一爆撃されなかったビルは「イラク石油公社」。オイルが戦争の目的だったと言われても仕方ないのではないか。

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アダムの呪い

書影

著 者:ブライアン・サイクス (訳:大野晶子)
出版社:ソニー・マガジンズ
出版日:2004年5月30日初版
評 価:☆☆☆(説明)

 女性にしか継承されず、遺伝子の組み換えも起こらないミトコンドリアDNAを基に、ヨーロッパの7つの母系集団を描き出した「イヴの7人の娘たち」の著者の第2弾。
 前作は、本当に鮮やかだった。研究者らしく論理的にヨーロッパの人々が、そしてアジアやアフリカの人々までが、数人の女性の子孫であることが導き出された。もっとも、遺伝学の専門家には異論はあるようだ。知人が遺伝学の先生に感想を求めたところ、「人類の起源がたった7人の女性だなんてことはあり得ない」と言われたらしい。「イヴの7人の娘たち」にはそんなことは書かれていない。読むつもりもないということなのだろうか。
 今回は著者の意図が少し分かり辛かった。男性のみに継承されるY染色体が今回のテーマ。「Y染色体でやってもいくつかの家系に分類されました」だけでは、本にならないのだろう。しかし、第2弾なのだから、読者はそれも期待したと思う。
 しかし、本書の主張は、ミトコンドリアDNAもY染色体も意思を持ち、自らのコピーを作るための戦いを繰り広げている、という、いわゆる「利己的な遺伝子」説だ。その傍証も数多く登場する。しかも、Y染色体はその戦いの敗者、このままでは、12万5千年後には男性は滅亡する。男性がいなければもちろん女性だって子孫を作ることはできない。なんという悲劇だ。(正直に言うと、そんな先まで心配しているわけでなないが)
 Y染色体は、受精の際に組み替えによる修復が行われない。だから個体の突然変異がそのまま蓄積されてしまう。重要な遺伝子が傷ついてもそのままだ。しかも、男性の生殖細胞は、数をかせぐために千回もコピーされるらしい、女性の生殖細胞は24回だ。当然突然変異が起きる可能性も高くなる。そして現代人のY染色体はひどく傷ついていいるものが多く、1940年以降、男性の精子の数は激減しているのだという。

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神々の世界 UNDERWORLD

書影
書影

著 者:グラハム・ハンコック (訳:大地舜)
出版社:小学館
出版日:2002年10月20日初版
評 価:☆☆☆(説明)

 太古の失われた文明の存在を主張するハンコック氏の2002年までのレポート。
 かねてから正統派の考古学に挑戦し、考古学者の反発を買っていたが、本書冒頭では反省の弁を述べている。「正統派の分析手法を軽視しすぎた。いかにその他の状況証拠が違う事実を指していても、炭素年代法で証明されない限り、受け入れられないのだ。」と。
 本書の主要なテーマは、海に没した太古の文明だ。太古とは17000年~7000年ぐらいのことを言っていて、約5000年前からとされるエジプトやメソポタミアを、さらに5000年以上遡ることになる。
 この時期は、氷河期の氷が溶け出し、120mも海面が上昇して世界の陸地2500万平方キロ(米国と南アメリカを合わせた広さ)が海に没した時期である。海岸部分が暮らしやすいことを考えれば、この海に没した部分に人が集まって住んでいた可能性は高い。
 もう1つの論旨は、世界中に残る洪水伝説が、何らかの真実を含んでいるのではないか、ということ。一般的には、伝説を歴史資料として見る向きは少ない。しかし、驚くほど類似した伝説が多いのは何故か?さらに、伝説を基にして海底を調査し、遺跡が発見されたとしたらどうか?インドでは実際にそれらしき物が見つかっている。
 さらに、中世の地図にその頃には存在しない島が描かれていたり、あるはずの海峡がなかったりするのは何故か?それが、1万年前の地形とぴったりあっているとしたら、1万前に誰かがその地形を記録したとは考えられないか?

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天の鏡 失われた文明を求めて

書影

著 者:グラハム・ハンコック (訳:大地舜)
出版社:翔泳社
出版日:1999年3月5日
評 価:☆☆☆(説明)

 ハンコック氏のエジプトのピラミッドとスフィンクスに関する主張をさらに拡大して、地球上の他の巨石文明(アンコールワット、アステカ、マヤ、イースター島etc.)やナスカの地上絵などとの関連を論じた書。A4変形版のオールカラー320ページにもなる大書だ。
 著者がここで論じているのは、地球上の謎の巨石文明には、残された神話が似ている(海から白人の特徴を持った神が来て、その文明を作った。etc.)こと、春分秋分、夏至冬至など日の出日の入りなどの角度と深く関わっている、といった共通点があること。さらには、それぞれの年代が数千年単位で離れていて、直接の交渉がないため、共通の源流となる遥か昔の文明の存在が推測されることなどである。
 この本を読む限りは、確かに神話は酷似しており、各々の文明に天文学的な知識が反映されているのは偶然とは思えない。故に、何か共通の源流を有するのではないかという説には説得力もあるように思える。
 しかし、歳差運動から導かれる72という数はともかく、1.5倍した108や、4分の3した54という数までが、歳差運動を表しているとして、色々な文明を結びつけようというのはどうか。途端にこじ付けっぽくなってしまう。72=8×9で2の3乗×3の2乗なんだから、やろうと思えばほとんどの数が関連付けられるじゃないか。
 しかし、地球1周分の取材力はスゴイ。なんという行動力だろう。

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惑星の暗号

書影

著 者:グラハム・ハンコック (訳:田中真知)
出版社:翔泳社
出版日:1998年11月10日発行
評 価:☆☆☆(説明)

 「神の刻印」でアークについて、「神々の指紋」で失われた文明について、「創世の守護神」ではスフィンクスについての新説を唱えた著者。これまでは、全面的に信じるということはできなくても、面白く読むことはできたし、そうなのかもしれない、と思えた。
 けれども、この本はどうだろう。火星の表面に人面の構造物やピラミッドがあるという話から入っているのがいけないのかもしれない。マリナー9号が撮影した写真に写っているもののことで、確かにそのようなものが写っている。著者としては、NASAが言うような自然の産物ではない、と言いたいのだろう。
 しかし、そのために、どことどこの点を結ぶと19.5度の角度ができ、これは球の中で正四面体の底が接する緯度と同じで、地球上の2つのピラミッドと真南の線でできる角度と同じだとか、どことどこの点の距離は火星の直径の360分の1だとか、あれこれ説明している。これは素直に受け入れられない。それらが偶然ではない可能性は否定しないけれど、それだけは説得力がない。
 後半の天体衝突についてはまだ良かった。これは可能性も説得力もある(少なくとも私から見て)。光学的な観測では、真っ黒な彗星が接近してきた場合には発見は困難だろう。太陽の方向から近づいてきたとしたら、観測ができない。こうした彗星や小惑星の運動の可能性は排除できない。実際、過去には地球にも天体衝突があったようだし、1994年には木星に彗星が分裂して衝突することが実際に起きているのだから。

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ローマ人の物語12 迷走する帝国

書影

著 者:塩野七生
出版社:新潮社
出版日:2003年12月15日発行 12月20日第2刷
評 価:☆☆☆☆☆(説明)

 15巻で完結予定のローマの歴史をつづる12巻目。211年のカラカラ帝の即位から284年のカリヌス帝の謀殺までの73年間の歴史。
 タイトルの通り、ローマ帝国の迷走ぶりが描き出されている。現役の皇帝が捕らえられてしまったかと思うと、帝国の西(ガリア)と東(シリア)でそれぞれ独立運動があり、帝国は3つに分断されてしまう。その間にも北方のゲルマン民族は、絶え間なく侵入してくるといった始末。
 そして、何よりも迷走を表しているのは、この73年間の間に22人もの皇帝が即位しては消えていること。ローマの皇帝は終身であるから、全員が皇帝になってまもなく死んでいるわけだ。それも、何かをやり遂げる前に殺されることが多い。良い政治を行っていてもつまらないことで殺されてしまう。3つに分断されたローマ帝国の再統合を成し遂げたアウレリアヌスは、厳しく叱った秘書に殺されてしまう。もう少し長く皇帝を務めていれば、ローマを再興したかもしれない。歴史で「もし...」は言っても仕方のないことだけれど。
 わずか100年足らずの間に、仮にも皇帝になるような人材を次々と失っては、如何に当時の世界帝国であっても、人材の枯渇を招かずにはいられなかっただろう。

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オンデマンド IBM eServerの奇跡

書影

著 者:岩山知三郎
出版社:コンピュータ・エージ社
出版日:2003年1月20日初版
評 価:☆☆(説明)

 1990年代初めに、かつてはコンピュータ業界の巨人と呼ばれたIBMは、その巨体故にか、オープン化の動きをつかみ損ねて苦境に陥る。ルー・ガースナーが1993年にCEOに就任し、その後奇跡的な復活を遂げる。本書は、その復活劇と「全てのコンピュータがオープンスタンダードに向かう」という視点の下に、コンピュータ創生期からの歴史を綴ったもの。
 前半部は1960年~70年、情報技術の進展の速さを考えれば、本当に歴史になってしまった話だ。相当に退屈。ここで挫折してしまう読者も多いだろう。後半部に期待して何とか続きを読んだ。
 後半部はオープンスタンダードに向かう激動の時代の記録。この本は多分にIBM賛歌であろうから、話半分にするとしても、これだけ革新的な動きを成し遂げたIBMに対して、国内ベンダーは何か手を打ったのだろうか?
 私の知っているオープンの概念は、「デファクトスタンダード」を市場が採用することだった。しかし、IBMの成功は、「オープンスタンダード」の推進にあった。「デファクトスタンダード」が、標準争いの勝者に与えられる「事実上の標準」(単なる多数派ということもできる)なのに対し、「オープンスタンダード」は、真にベンダーやプラットフォームを越えた相互利用が可能なのである。
 キーワード:ネットワークの外部性

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ローマ人の物語11 終わりの始まり

著 者:塩野七生
出版社:新潮社
出版日:2002年12月10日
評 価:☆☆☆☆(説明)

 古代ローマの歴史1000年をつづる連作の第11作目。
 15巻で完結の予定であるし、前753年から1000年の歴史ということは、395年のローマ帝国分裂か、476年の西ローマ帝国の滅亡まで、ということだろうから、161年就位のマルクス・アウレリウス帝から211年退位のセヴェルス帝までのこの巻は、もう終盤である。
 マルクス・アウレリウス帝は、五賢帝と呼ばれるローマの最盛期を飾る皇帝たちの最後の人である。だから、タイトルが「終わりの始まり」。実に簡にして要を得たタイトルである。
 この時代から、ローマ帝国は軍事帝国化し、坂道を転がり落ちるように、崩壊への道を進むことになる。言うまでもなくローマ帝国は、ずっと以前から強大な軍事力を持ち、周辺の民族との戦争を経てその版図を広げてきた。その意味では、ずっと以前から軍事大国ではあった。しかし、リーダー達のキャリアとして、ミリタリーとシビリアンの経験がクロスするシステムによって、高度にコントロールされた軍事大国だった。それが、内乱を制したセヴェルス帝の軍事優遇策によって微妙なバランスが崩れてしまう。
 著者の情報収集力やその分析、それによる独創的な歴史観は、感想を述べる必要もないくらい素晴らしい。
 ローマ帝国の発展の素は、征服した敗者をも赦し同化するする「寛容」さにある。その滅亡の始まりは軍事帝国化による、とする著者の意見は現代にも通じると思う。「歴史は繰り返す」と言いながら、歴史に学ぶことができない人類。
 まもなく、アメリカ軍によるイラク攻撃が始まる。

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