2014年の「今年読んだ本ランキング」を作りました。

 恒例となった「今年読んだ本のランキング」を作りました。昨年までと同じく小説部門は10位まで、ビジネス・ノンフィクション部門は5位までです。
(参考:過去のランキング 2013年2012年2011年2010年2009年2008年

 今年このブログで紹介した本は100作品でした。☆の数は、「☆5つ」が0個、「☆4つ」が51個、「☆3つ」は47個、「☆2つ」が2個。です。
 「☆4つ」が51個あっても「☆5つ」はゼロ個と、「もう少し気前よく星5つを出せばいいのに」と思わないこともないのです。しかし、こうなってくると「これは!」と、絶対の自信がある本に出会わない限りは、「☆5つ」が出せなくなってしまってます。

■小説部門■

順位 タイトル/著者/ひとこと Amazonリンク
村上海賊の娘(上)(下) / 和田竜 Amazon
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戦国時代の村上水軍の娘が主人公。醜女で悍婦、つまり「ブサイクで気が荒い」けれど魅力的な主人公の活躍と、「阿保やで、あいつ!」が賛辞となる、関西気質が全編に行き渡った作品。
永遠のゼロ / 百田尚樹 Amazon
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第二次次世界大戦時の大日本帝国海軍で、特攻隊員として散ったひとりの青年を描く。同時に、60年あまり前に破滅的な作戦に突き進んんだ、当時の日本のあり様を浮かび上がらせる。
インフェルノ(上)(下) / ダン・ブラウン Amazon
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宗教象徴学者のラングドン教授のシリーズ第4弾。今回のテーマはダンテの「神曲」。謎解き、美人との逃避行、危機一髪。お馴染みの展開ながら、今回の陰謀と結末はこれまでで一番怖い。
心星ひとつ みをつくし料理帖 / 高田郁 Amazon
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料理屋の板前の澪が、かつて修業した店の再興と、吉原にいる幼馴染との平和な暮らしという2つの望みのため、料理に取り組む。シリーズ第6作の本作で澪は大きな決断をすることになる。
キャプテンサンダーボルト / 阿部和重、伊坂幸太郎 Amazon
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芥川賞作家と本屋大賞作家の異色の合作。1945年に墜落したB29。致死率70%強の伝染病、戦隊ヒーロー映画の突然の公開中止、銀髪の怪人。伊坂作品らしいエンタテイメント作品。
明日の子供たち / 有川浩 Amazon
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児童養護施設を舞台とした群像劇。たくさんの対立や苦い経験を経て物語は大きなうねりを形作る。ラブストーリーあり、自衛隊あり、カッコおっさん(おばさんも)あり。有川作品らしい秀作。
思い出のマーニー / ジョーン・G・ロビンソン Amazon
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アンナとマーニーという2人の少女の邂逅を描く。喘息の転地療養に来たアンナは「心の問題」も抱えているらしい。アンナの成長、マーニーとは誰なのか?たくさんの読みどころがある物語。
いつまでもショパン / 中山七里 Amazon
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天才ピアニストの岬洋介が、その洞察力を持って事件を推理するシリーズの第3作。今回の事件は、ポーランドの首都ワルシャワでの国際コンクールでの殺人事件。骨太のストーリー展開。
アンダルシア / 真保裕一 Amazon
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外交官・黒田康作シリーズの第3作。外国での日本人保護を任務とする「邦人保護担当特別領事」の黒田が、スペインとフランスの国境の小国アンドラ公国での殺人事件に巻き込まれる。
10 あと少し、もう少し / 瀬尾まいこ Amazon
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中学校の陸上部の駅伝を走る6人が主人公。彼らがそれぞれ1章ずつ主人公となり、色々な想いを語って次の走者にバトンを渡す。みんなが何かを乗り越えて前を向いて締めくくられる物語。

 今年は、☆5つはありませんでしたが、1位の「村上海賊の娘」はすんなりと決まりました。本屋大賞受賞作品ですから順当といったところでしょうか。2位の「永遠のゼロ」は、昨年の1位「海賊と呼ばれた男」に続いて、百田作品が連続しての上位ランク入りです。百田さんの作家以外の活動での言動が、私はとても不快なのですが、作品の価値は認めざるを得ません。

 3位以下については順位をつけるのには苦労しました。順位がないとランキングにならないので順番に並べていますが、多少前後に入れ替わっていてもおかしくありません。また、4位の「心星ひとつ」は、「みをつくし料理帖」シリーズとしてのランク入りです。読まれる方はシリーズの1巻「八朔の雪」から順番にお読みください。

 選外の作品について言うと、近藤史恵さんの「タルト・タタンの夢」を入れるかどうか最後まで悩みました。三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖」、小路幸也さんんの「東京バンドワゴン」、ジェフリー・アーチャーさんの「クリフトン年代記」の、3つのシリーズ作品が昨年から引き続いて楽しませてくれました。

■ビジネス・ノンフィクション部門■

順位 タイトル/著者/ひとこと Amazonリンク
里山資本主義 / 藻谷浩介、NHK広島取材班 Amazon
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人里に隣接した里山は、かつては人の手が入り、建築資材や燃料、食料などの資源を、適切に管理すれば持続的に供給していた。この里山の利用を参考にした「地域内経済モデル」を提唱。
未来は言葉でつくられる / 細田高広 Amazon
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未来や変革の行方を示す「ビジョナリーワード」を紹介。その後「あなたは自分で考えた言葉を使っていますか?」と問う。自分の未来も「言葉」で考える、そんな当たり前のことに気付いた本。
奇跡の脳 / ジル・ボルト・テイラー Amazon
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脳卒中によって脳の機能がひとつずつ停止していく、という恐ろしい体験を、「脳解剖学者」が「内側から観察した」記録。ユーモアたっぷりの語り口で、実に興味深い「体験」が語られている。
スノーデンファイル / ルーク・ハーディング Amazon
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元CIA、NSA(アメリカ国家安全保障局)の局員が、アメリカ合衆国の情報収集活動を暴露・告発した事件のドキュメンタリー。背筋が寒くなる事実を突き付けられる。現代史の貴重な記録。
春になったら苺を摘みに / 梨木香歩 Amazon
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家守綺譚」「西の魔女が死んだ」の著者の初エッセイ。20代の頃の英国留学の時のエピソードや、旅先で出会った人々との交流をつづったもの。著者の内面に触れる文に引きつけられる。

 1位の「里山資本主義」は、日本が進むべき1つの方向性を示しているように思います。2位の「未来は言葉でつくられる」は、私自身が折りに触れて立ち返るべきことが書かれていました。3位の「奇跡の脳」は、著者のTED Talkのプレゼンテーションそのままのユーモアたっぷりの興味深い本でした。4位の「スノーデンファイル」は、現代社会の危うさを感じる本でした。5位の「春になったら苺を摘みに」は、著者の作品が好きな方は一読すべき本だと思います。

 選外の作品としては、「新しい火の創造」「スモールマート革命」「地方消滅」など、社会問題を取り上げたものが多かったです。「ネットが生んだ文化」や評伝の「スティーブ・ジョブズ」も面白かったです。

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